そろそろ桜の開花が気になる季節になってきましたね


桜は日本だけでなく、海外でも美しく見ることができる
場所がいくつかあります。
その中で日本との深い関係から10月頃に
桜祭りが開かれているところがあるんです!!

それは南半球のオーストラリアです。
(ですから満開は10月頃

ニューサウス・ウェールズ州のシドニーから西へ300kmほどいったところに
「カウラ」という田舎町があるのはご存知でしょうか?
実は「カウラ」と日本はとても深い関係があります。
第二次世界大戦中カウラにあった捕虜収容所に1000人以上の日本兵が
収容されていたという歴史があるのです。
収容された日本兵たちはそこで平和な捕虜として暮らしていたと聞いています。
しかし武士道的な考えで、捕虜になった恥から自分たちの名誉を回復するため、
また国に残してきた家族に対しても申し開きができないではないかと
1944年8月5日、日本兵の大脱走という事件が起こりました。
その時亡くなった日本兵が231名、オーストラリア人が4名。負傷者100名以上。
その後、このカウラの人々はその事件を隠そうとするどころか、亡くなった日本兵を
手厚く葬り、墓地の手入れをし、本格的な日本庭園を作り(故 中島健氏設計)、
日本文化センターを作り、さらには日本人墓地から日本庭園までの5km間に
2000本もの桜を植え、毎年10月頃には桜祭りも行われるようになりました。
日本との友好関係を深めるため、
また「日本軍人たちも祖国のために死んだのだから・・・」という気持ちからだそうです。
(豪日研究プロジェクト「カウラと日本の対話」参照)
その桜をモチーフにしたラベルのワインが存在します。
カウラ地区唯一のワイナリー「ウィンダリー・エステート」造、
「ウッドブロック・サクラ・シラーズ」です。
カウラの人々の大切な思いが詰まったワインだから
毎年作るのではなく、本当に良作だった年のブドウのみ
使用し造られています。またブドウの収量を抑え、
またその中でも選りすぐられた一部のブドウのみ使用しています。
ここでもワインは人と人との繋がり役とその思いを伝える役目をしているんだなぁ・・・
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